天然水とRO水の違い、赤ちゃんにはRO水が良い
天然水とRO水の違いを分りやすく比較して解説。赤ちゃんに最適安全なお水は?
こんにちは、水野あきらです。みなさん、ウォーターサーバーのお水の種類は2種類あるのは知っていますか?ひとつはご存知天然水(ナチュラルミネラルウォーター)、もうひとつがRO水と呼ばれるものです。
ここでは、この2つのお水の違いを解りやすく解説しながら、天然水、RO水それぞれの特徴をまとめています。また、天然水が美味しい理由や、RO水が赤ちゃんに最も安全で最適なお水だという理由も一緒に解説したいと思います。
例えば、ほとんどの皆さんが『赤ちゃんには天然水。』というイメージがあると思うのですが、それはちょっと違います。どうしてRO水があるのか?どうしてRO水の方が赤ちゃんに安全と言えるのか?
などなど、こちらを読めばその理由が分って頂けると思います。
- 天然水とRO水の違い・特徴を比較
- 天然水の方が美味しいと感じる理由
- RO水ピュアウォーターとデザインウォーター
- 赤ちゃんに最適なのはピュアウォーターの理由
- 赤ちゃんに最適なウォーターサーバーランキング
天然水とRO水の違い・特徴を比較
天然水とRO水の違いについて、まずはこちらの図を見て下さい。
こんな感じで、元になっているお水や処理方法に大きな違いがあります。
因みに、例えばRO水でも、上の図にあるRO膜フィルターというものを通過する前に、活性炭フィルターや中空糸膜といった複数「ろ過装置」を通過したりして、本当はもっと複雑な流れがありますが、ここでは割愛します。
天然水とRO水の違いを簡単に言うと、天然水は、その採水地の水の中に元々含まれている成分バランスを、良くも悪くもそのまま活かしたご当地天然もので、RO水は不純物もミネラルも全部抜いた純水、またはそこから人工的に成分を調整配合した養殖もの、と言った感じでしょうか。
もうちょっと専門的な用語を使いつつ分かりやすく表にしてみました。
天然水とRO水の特徴を比較
天然水 | RO水 | |
---|---|---|
処理方法 | 採水地から汲んだ水のミネラル成分をそのままに殺菌処理します。採水地によって入っている成分、成分のバランスが異なるのでそれが個性になっています。 | RO膜フィルターという超超微細なろ過装置で不純物やミネラルを取り除きます。その後人工的にミネラルを配合する場合も。ミネラルを配合しないものはピュアウォーター(純水)と言います。 |
成分 | カリウム、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、ゲルマニウム、バナジウム、シリカ、亜鉛など。 | ミネラル成分を一切含まないピュアウォーター(純水)です。ただし、RO水でもミネラルを人工的に配合しているものもあり、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、などが含まれているRO水もあります。 |
味 | 含まれる成分によって異なるが、一般的には喉ごしまろやか。深みのある感じ。美味しさを感じる。 | ピュアウォーター(純水)の場合は凄いまろやか。ミネラル成分配合のRO水は天然水よりスッと入ってくる感じ。さっぱり寄りのまろやか。 |
最適な用途 | 飲み水・お茶・コーヒー・料理 | 赤ちゃんの飲み水、ミルク、離乳食 |
安全性 | 基準値を超える汚染物質は含まれていないが、基準値以下の微量な汚染物質が含まれている可能性あり。 | 測定できる限界値においては汚染物質は含まれていない。 |
価格 | お高め | 安い |
安全性の項目では、読み方によっては天然水は危険な感じに映りますが、日本で扱われているお水というのは、水道水もペットボトルも天然水もRO水も高レベルで衛生的なので心配は要りません。
天然水の方が美味しいと感じる理由
「美味しさ」というのは主観に左右されるので難しいのですが、個人的にはやはり天然水の方が美味しいと感じますし、やはり多くの方も天然水の方が美味しいと感じているようです。めぐみさんはどうですか?
やっぱり天然水の方が美味しいですね。子供たちは良くわかってないで全部『おいしいっ!』って言いますが、(笑)友達や両親は天然水が美味しいって言ってます。
これはなぜかというと、基本的に天然水の方がRO水と比べてミネラルが多く含まれているからです。ミネラルというのは、水の美味しさには欠かせない成分なのです。
また、人間が『この水美味しい。』と感じる成分の量やバランスというのはある程度調査で判明していて、おいしいと感じる基準というものがあるのです。
厚生労働省から水質基準等と「おいしい水」の要件等の水質目標(案) というデータを見ることが出来ますが、これに「おいしさの基準」がまとめられているんです。
この資料を見ると、やはり天然水の方がこの要件を満たしている事が多いですね。ですから天然水=美味しいというのは、多くの人にとって間違いではなさそうです。
RO水もデザインウォーターは美味しいと思いますが、どちらかと言えばカラっとしたクセのない味寄りで、天然水の「個性」のある味の方が美味しいと思います。
水野さん!私、こんなの作ってみました!
!!!!これは…凄いですね!美味しいお水を基準にウォーターサーバーを選ぶ人には凄く参考になりますね!
さっきの厚生労働省が発表している美味しいお水の基準をもとに、各ウォーターサーバー会社のお水の成分を比較して、美味しいお水ランキングを作ってみました!
いやー…、おそれ入りました…!
天然水はミネラル成分をそのままに最低限の処理で作られている味を楽しむお水
天然水(ナチュラルミネラルウォーター)は、全国にある水源より採水された地下水のことをいいます。
天然って言うと、まったく何もしないそのままの状態で飲み水になっていると想像する方も居るかと思いますが、やはり体内に入れるものですから最低限の処理はしています。
RO膜の微細さには劣りますが、フィルターによるろ過、そして沈殿、非加熱処理(もしくは加熱殺菌)などを行っています。
因みに、ウォーターサーバーのお水として売られている天然水の採水地は、身体に良い成分が含まれた水質のとても良い地域が厳選されています。
有名なのはバナジウムが含まれている富士のお水ですね。ほとんどのウォーターサーバー会社が扱う天然水は、この富士のお水です。
天然水というのは、自然によって何百年もかけてろ過された水なので、元々がきれいな水なのです。なんとも神秘的な感じがしますよね。
結局、日本で商品化されている天然水もRO水も、どちらも高水準で安全&衛生的だと言って良いでしょう。
ただ、どちらが安全か?衛生的か?という二択になれば、RO水という答えになるという事です。
RO水ピュアウォーターとデザインウォーター
RO水について詳しく話をしたいと思います。RO水は2種類あって、一つは、不純物やミネラルを完全に取り除いたピュアウォーター(純水)、もう一つは、純水にしてからミネラルを人工的に添加したデザインウォーターになります。
このRO膜フィルターなんですが、とにかくもの凄い「ろ過能力」を持っているんです。めぐみさんもクリクラ工場見学でも説明を受けていましたが、とにかく『凄い!』と言っていましたね。
はい。クリクラの工場見学に行ってきたんですが、その時にコンシェルジュの方に説明を受けました。
このRO膜フィルターの水を通す穴というのは超超超超微細で、その小ささはなんと!0.0001ミクロンという単位です。
0.0001ミクロンというのは「1/1000万mm」です。例えると人間の髪の毛の1000万分の1という細さです。もはや穴なんて開いてる?というレベルなんです。
この超超細い穴に圧力かけて水をろ過する事で、菌、ウィルス、カルキ臭、濁り、雑味、化学物質、不純物などを、全てキレイに除去する事ができるのです。
この全てキレイに除去したお水が純粋・ピュアウォーター、ここからミネラルを人工的に配合(デザイン)したものがデザインウォーターと呼ばれます。
RO水の元が水道水と知ってガッカリするのは間違い
水野さん…あの、私、クリクラの工場見学の時に知ったんですが、RO水の元になるお水って水道水なんですよね。これってなんかガッカリというか、イメージダウンしてしまって…。
これ、意外と知らない人が多いみたいですね。確かにその気持ちは分かります。『せっかくお金を払っているのに水道水を飲んでるの?』というよう気持ちですよね?
はい…、その通りです…。工場見学で一応は説明を聞いてはいるんですが…。
でも、RO水というのは、元がどんなお水でもRO膜フィルターにかかれば安全キレイな純水になるので、元となるお水はどれでも良いんです。
要するに、RO水はもの凄いフィルターを通すことで完全に純粋で安全な新しい水に生まれ変わっているので、水道水のイメージは取っ払った方が正しいんです。
なるほど!水野さんの説明を聞いて納得しました!水道水じゃなくて、不純物とかも全部キレイにろ過した「純水」というお水なんですもんね。
その通りです。もう全く別のモノなんです。皆さんの中にも『えっ!?RO水って元が水道水なの?』とあまり良いイメージを持たない方も居るかもしれませんが、それは間違いですよね。
そもそも、日本の水道水の衛生度は世界的に見てもトップクラスですし、最近は味もとても美味しいですし。
ウォーターサーバー各社とも水道水を使うのは、水道水を使った方が生産コストが安く済むから、という理由からなんです。安くて良質なお水を作るための選択という事です。
赤ちゃんに最適なのはピュアウォーターの理由
ここまで勉強してきて、それでは『赤ちゃんに最も適したお水は何か?』という事なんですが、これは間違いなくRO水で純水(ピュアウォーター)です。
理由は安全性ももちろんあるのですが、こんな理由もあるんです。ということで、以下の話も読んでみて下さい。
市販されているミルクは母乳に近いミネラルの量に調整されているから
RO水の純水(ピュアウォーター)が赤ちゃんのミルク作りのお水として適している最大の理由は、ミルク製品自体が母乳に含まれているミネラル成分のバランスに限りなく近づけて調整されているからなんです。
つまり、ミルク自体が母乳として機能する成分バランスを持っているので、そのミルクを作る元になるお水に余計なミネラル成分は要らない、という事なんです。
ミネラルが余分に多く含まれていると、特に新生児はミネラルを消化できず、胃腸への負担が重くなってしまうのです。
因みに、粉ミルク等を作る時は70℃にお湯を沸かしますが、これは、粉ミルク自体にサカザキ菌やサルモネラ菌などの細菌が含まれていることがあるので、それを殺菌するためなんです。
それなら、70℃以上の温水がそのまま出せるピュアウォーターのお水が飲めるウォーターサーバーなら凄い便利ですよね。
どうして赤ちゃんに安心・安全な天然水という売り文句が流行っているのか?
水野さん。ちょっとおかしいと思うんですが、最近は天然水を扱っているウォーターサーバー業者も『赤ちゃんに安心・安全な天然水を。』って言って売り出してるんですが、これって詐欺ですか?
おっと、かなりアツいですねめぐみさん。確かにめぐみさんの言う通り、こういったセールス文句はどこの天然水を扱うウォーターサーバー業者でも見られますね。
これって実は一説によると、東日本大震災がきっかけになったと言われているんです。震災で水不足を経験し保存用のお水への意識が高まり、ウォーターサーバーの注文が殺到しました。
その中で、日本の天然水は軟水だから赤ちゃん用の水としても大丈夫という流れができ、今もそれが続いているという説があります。
じゃあ天然水でもいいんですか?
それはもちろんです。飲み水の確保すら困難な状況では『ミネラルが~…。』なんて言ってられませんよね?
ですからこれはあくまでも通常時の話です。因みに、森永の妊娠・育児情報サイト「はぐくみ」を見てみると、調乳(ミルク作り)についてこんな見解を示しています。
市販のミネラルウォーターにはカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分を多く含んでいるものもあり、調乳したミルクのミネラルバランスを崩す恐れもあります。何らかの理由でご家庭の水道水が使えなくなった場合には、ミルクの調乳に適した軟水をお使いになることをおすすめします。
という事で、気になる赤ちゃん(のミルク)に最適なRO水(ピュアウォーター)を扱うウォーターサーバー業者については、めぐみさんにまとめてもらいましょう。
まかせて下さい!ではバトンタッチですね!
赤ちゃんに最適なウォーターサーバーランキング
RO水の中でも純水(ピュアウォーター)が赤ちゃんに最適で安全なお水という事が分かったので、さっそく調べてみました。
アルピナウォーター | ハワイアンウォーター | クリクラ |
---|---|---|
RO水の種類 | ||
ピュアウォーター (純水) |
ピュアウォーター (純水) |
デザインウォーター |
採水地 | ||
長野県大町市 (北アルプス) |
ハワイ州オアフ島 | デザインウォーター |
水1リットルあたりの成分含有量 | ||
カルシウム | ||
0.2 mg | 1.1 mg | 6.6 mg |
ナトリウム | ||
0.6 mg | 7.3 mg | 5.0 mg |
マグネシウム | ||
0.1 mg | 0.8 mg | 3.3 mg |
カリウム | ||
0.1 mg | 0.5 mg | 1.7 mg |
硬度 | ||
1 | 1 | 30 |
※ランキングの調査対象業者は、コスモウォーター、フレシャス、クリクラ、アクアクララ、アルピナウォーター、ハワイアンウォーター、プレミアムウォーター、うるのん、サントリー天然水ウォーターサーバー、kirala(キララ)、の11社です。 |
このランキングは、純水に限りなく近い順に並べています。
赤ちゃんのミルクが既にミネラルバランスを調整して作られているので、元となるお水の純度が高い方が適しているからです。
仮にミルクではなくて赤ちゃんの飲み水や調理用のお水でも、純水の方が胃に負担が無いですから、赤ちゃん用のお水ランキングとして適した基準だと思います。
1位はアルピナウォーターですが、これは文句なしですね。4大ミネラルの合計含有量がなんと1mg/Lという純水さ!
硬度も1という柔らかさ!元のお水もなんとなくイメージが良い北アルプス!という事で、アルピナウォーターをベスト・オブ・赤ちゃんウォーター1位にランキングしました。
2位のハワイアンウォーターもピュアウォーター、硬度も1ですが、1リットル当たりのミネラル含有量は9.7mg/Lと、アルピナウォーターよりも多く、ナトリウムはそこそこ入っているので2位に。
3位はピュアウォーターではなくデザインウォーターのクリクラです。RO水のデザインウォーターはクリクラの他にも、アクアクララ、コスモウォーターのプラスプレミアム水などがあります。
実は、プラスプレミアム水の京都ボトリングの方がクリクラよりもミネラル含有量は少なかったのですが、地域が限定されるのでクリクラをランクインさせています。
これはお水の成分に基づいた素晴らしいランキングだと思います。お疲れ様でした、めぐみさん。
自分でまとめてみて、凄い勉強になりました!同じお水でも全然違う事が分かって良かったです。